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彩音はいないって言ってるけど
真っ赤で必死な表情を
見てると絶対いるんだなぁ
と確信を持てた。
「佐々木、高端ー」
声をかけてきた相手は
小築くんだった。
重そうな箱を持っていた。
彩音の方を見ると小築くんを見て、さっきよりも顔を真っ赤にさせていた。
「あ…どっ、どーかしたの?」
…?
明らかに挙動不審だし
彩音の顔が真っ赤…。
好きな人って小築くん…!?
愛美はニヤリと笑った。
「この箱重くてさー
俺軟弱だから重いの苦手で…
一緒にこれ職員室まで運んでくれない?」
これくらいの重い物苦手なはず
ないんだけどなぁ…
部活のバスケとか筋トレしてるの見かけたことあるし
まあいっか…でもここは
彩音に行かせるべきだよね!
「私はちょっと呼ばれてて…
無理なんで彩音に頼んでっ」
「そっか!じゃ…高端いい?」
どびっきりの笑顔の小築くん。
「えぇっ!?」
焦る彩音の肩を愛美はポンッと叩いて、彩音に笑顔を向けた後
二人から離れた。
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