No.1

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「いやいやいやいやいや。やいやいやい。お母さん?え?え?なんて?」 意味が全くわからないよ。何度でも聞き返しますよお母さん??笑 「だーかーら、お母さんの代わりに親戚のお兄さんが来て 愛美のお世話をしてくれるのよ! それだから迷惑かけないでって言ったのよーもう」 『当たり前でしょ』みたいに言われると 軽くカチンとくるけどとりあえずそこは置いといて。 そんな簡単あっさりすぎる説明聞いても 理解も納得もできるはずないんだけど それよりも、私はそのとてつもなく嬉しそうなお母さんの表情が 気になって仕方がなかった。 「何がそんなに嬉しくてそんなに笑ってるの?」 私の質問にお母さんは顔色ひとつ変わらない。 「えー、そんなことないわよ?大好きな愛娘と一緒に暮らせなくて とても寂しい悲しい気持ちでいっぱいなんだけどね~…そう見える?」 あらもうやだ~?キャピッ!みたいな。 なんかもう口調も顔も全然寂しそうに見えないんですけど…? てか本当にこの人(お母様)疲労溜まってんのか…?ってレベル。 元気すぎるハイテンションなすぎるお母さん。 倒れた病人には見えないスマイル。 いいことなんだけど、けど、今は素直に喜びづらい。 「お母さん本当に病人…?もう元気じゃんお家に一緒に帰ろう…? 家事は私やるからさ…わざわざ入院することないし 親戚のお兄さんとかもいらんやん…まま元気やん…ね…」 私が思ってること全部口にすると 「何言って…ゴホッゲホッ…あぁ…おぇ…あぁ、苦しい… これはもうしばらく入院して安静にしてないと…」 まさかのお母さん…。急にわざとらしい…。 めっちゃ呆れ顔の愛美だったが お母さんは「あなたのためなの、愛美。」と 急に真剣な表情に変わった。
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