テラスでの約束

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<キンコーンカンコーン> 咲野「ん~、ふわぁ~」 数学の授業って、な~んか眠くなるんだよね… 咲野「お弁当食~べよ」 …と教室の外で彼が読んでいる。 相原「咲野さ~ん」 咲野「あっ、相原君!!」 私は開きかけたお弁当箱を閉じる。 相原「今日はテラスで食べない?」 咲野「いいお天気だし、そうしよっか~」 -テラス- 相原「う~、食った食った」 そんな彼を見ていると心も満腹だ。 咲野(結婚したら、食卓を挟んで、毎日こんな気持ちになれるのかな…) 食後のお茶を飲んでいる彼を見ながら、私はちょっと想像する。 食後のデザートを食べながら楽しく会話している彼と私… 咲野(そうだっ!!) あることを思い付いた私は彼に話しかける。 咲野「ねえ、相原君」 相原「ん?」 咲野「今日の放課後って時間ある?」 相原「あるけど…どうかしたの?」 咲野「ケーキ屋に行かない?」 相原「ケーキ屋?」 咲野「うん、ものすごく美味しいって評判なんだ~」 相原「へぇ~、それは行ってみたいなぁ」 咲野「じゃ、決まりだね」 相原「うん、じゃあ…いつもの所で」 咲野「オッケー」 <キンコーンカンコーン> 咲野「え?もうそんな時間?」 相原「話してると、すぐ30分なんてあっという間だね」 咲野「ホ~ント、早いよね~」 今までなら昼休みはユニホームに着替えて、ひたすらボールを追いかけてた。 彼と過ごすことで、そんな日常も変わりつつある。 相原「教室戻ろっか?」 咲野「うん」 私は彼と話しながら校舎に入って行った。 第一章「テラスでの約束」終わり
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