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私たちはいつも仲良しだった。
お互い平等で、毎日一緒だったよね。
そう………あの時までは……
―――――――……
―――――……
――――……
誰もいない放課後の教室。
聞こえてくる部活をしている部員の声。その声に混じって彼は言った。
祐樹「わかれてくれ…」
と。
麻央「…………えっ?」
祐樹「だから、俺と別れてくれ。俺、好きな子ができたんだ。」
だれっ!?と今すぐにでも縋りたい。でも弱虫な私にはそんなことできない。彼の話を反抗しないで聞くだけ。
彼に見えないように。
涙がでないように。
唇をかみ締めて――…
麻央「誰……なの…?」
やっと振り絞った声。
震えそうにならないように必死で我慢する。
祐樹「……麻美ちゃん…」
その名前を聞いた途端私は顔を祐樹の方向に思い切り向けた。
麻央「麻美……!?」
だって……だってそれは……
私の妹。
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