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だって私達は誰が見ても仲良さげなカップルだったから。
麻央「で…それでね、別れ際に彼が言ったの。…えと」
これは言っていいものなのだろうか。これを言ったらきっと麻実は傷つく。
………………やっぱり言えない……
麻実「…?何…?麻央。」
麻実は優しい瞳で私を見る。
こんなに私の事を思ってくれている彼女には隠し事なんて…できない。私は意を決して言葉を発する。
麻央「麻実ちゃんが好きだから別れよう……って……。」
私は涙を必死にこらえながらなんとか全てを話した。
麻実はどう思っただろう。優しい麻実の事だ。自分を責めていたらどうしよう。
私のそんな心配をよそに、麻実から発された言葉は予想外のものだった。
麻実「………アハ……」
………笑い声…?
確かに聞こえた。小さいけどしっかりと。
麻実「……あはははははははは!!!」
麻実が………お腹を押さえて大きな声で笑っている。
………何で笑っているの…?
私はわけもわからず、只麻実を見つめる事しか出来なかった。
麻実は暫く笑うと、ゆっくりと言葉を発した。
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