†第一章 変態は唐突に†

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 1時間後。 「結構時間掛かってるなぁ。どうなったかな。」 自室で うきうきそわそわ しながら待っているライル。  コンコン とドアを叩く音がした。 「誰だ?」 ライルは言った。 「エイナ...です。」 「入って♪」  ガチャ とドアが開く。 「.........」 ライル王子は瞬きを 忘れたかの様に見入っていた。 エイナに... 「あ、あの...そんなに見られると恥ずかしいんですが...。」 見つめられているのが分かる。 かなり恥ずかしい。 「あ、御免。エイナが凄く綺麗で...もう駄目かも。」 「え?」 エイナをお姫様抱っこする。 「ちょっ...何しっ...」  ドサッ と自分のベッドに 落とす。 「った...っ...」 唇に何かが触れる。 「...」 唇と唇が触れていた。 目を閉じる事が出来なかった。 急な出来事でとても驚いてしまった。 やがて唇が離れる。 「初ちゅーゲット。」 少しイジワルな顔をして ライルは笑う。 「っ......!」 顔を真っ赤にするエイナ。   バチンッ 良い音が響いた。 「痛~...........」 ライルはエイナを見て驚く。 エイナの目には 涙が浮かんでいた。 「...御免ね。」 頭を撫でる。 ライルの手を振りほどいて エイナは部屋を出ていく。 「あちゃ~...まずった。」 「ライル様が大人げないから...」 何処にいたのかラウが出てきた。 「ラウ、何処にいたの?」 「秘密です。」 「え~?」 「秘密です。」 「...」 「秘密です。」
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