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(何なのっ...急に嫁になれとか...何考えてんの...!?それに...)
エイナは唇に触れる。
「っ...」
顔が赤くなる。
「エイナ様。」
「へぅあっ!?」
急に声を掛けられてびっくりするエイナ。
「な、なななっ何でしょうか!?」
顔を真っ赤にしながらエイナは
声のした方へと振り向く。
「私(わたくし)、メイド長の セツリ と申します。エイナ様の自室へとご案内する様仰(おお)せつかっております。」
「... 様 なんてつけないで欲しい...。」
「...こちらへ。」
セツリはエイナの手を取ると
自室へと連れていく。
「ここになります。」
がちゃ とドアを開けて
部屋に入る。
パタン とドアを閉めるセツリ。
「...二人きりでなら エイナ と御呼びしてもいいでしょうか?」
「え...?」
少し ぽかん として
「うん...いいよ。」
と言った。
「ライル様...は少し変わっていらっしゃいます。ちょっと変態...というか...。」
「...」
「でも、エイナならきっと上手くいくと思うんです。」
「え?」
「今まで誰を見ても興味を持たなかったライル王子がようやく見つけた一目惚れした方です。きっと大切にしてくれますよ。」
「...そうかなぁ。」
不安が押し寄せる。
急な展開でまだ
頭がついていけてない。
それでも...
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