†第二章 姫様は騎士である†

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 3時間後。  コンコン とノックするライル。 だが、返事は返ってこない。 「...?」  がちゃ と ドアを開けるライル。 部屋にはエイナが 隅っこに座っていた。 「エイナ?」 ライルは声を掛ける。 だが、エイナは 気付いていない様だ。 「エイナ~?」 近くによって再び声を掛けた。  びくっ と体が揺れ、 ライルに気付くエイナ。 「...ライル...」  はっ と気付き慌てて 「ライル王子!?」 と 王子 を付け加えた。 「いいよ。 ライル って呼んで?その方が嬉しいな。」 「...」  かぁ と顔が赤くなる。 「どうしたの?こんな所にうずくまって。」 ライルは手を差し伸べる。 「.........怖いんです。」 エイナはライルの 手も取らずに言った。 「...怖い?」 「...こんな平凡なただの女が...王子様と結婚するなんて...どう思われるか...」 勢いで決めたものの、後から凄く不安になっていたのだ。
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