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「痛たた...」
「御免、大丈夫かい?」
「こっちこそ御免なさ...」
誰にぶつかったんだろう?
と思って確認した時、
彼は固まった。
「ん?どうした?俺の顔に何かついてる?」
ぶつかった相手は、このタリス国第一王子・ライル王子だった。
「も、申し訳ありません!」
素早く立ち上がり、頭を下げる。
「気にしなくていいよ。兵士君。だいじょぶだし♪」
にっこり と笑って
ライル王子は言った。
「...」
兵士の服装してたから
分かったのか...
そんな事を思っていると
王子が話し掛けてきた。
「それより きゃっ なんて言うから女の子かと思った。髪の毛縛ってるけど長いし。」
「っ!」
彼は少し固まる。
「お、俺は男です!」
力強く叫ぶ。
「御免御免。でもさ...」
ライル王子は縛っていた
リボン(?)を取った。
「こうすると女の子みたいだ。」
ドキンッ
目の前でリボン(?)にキスし、
格好良く笑うライル王子。
少し顔が赤くなってしまった。
「か、からかわないで下さい!」
素早くリボン(?)を奪い、
走っていく彼。
「か~わいい。いいの見っけた。」
ライル王子の口の端は
何故か歪んでいた。
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