†第一章 変態は唐突に†

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 「次だねぇ...。」 「...」 もうやるっきゃない。 そんな事を思っていたエミル。 「身体検査だなんて...何でしてるんだろ。スパイでもいるのかな?」 「スパイ...」 エミルは呟く。 「...」 そして黙る。 「早く済まして飯食おうぜ~。」 「...そうだな。」 まさかその日、 人生が大きく変わるなど この時点ではまだ 予想もしていなかった。  「...何で最後?」 無理言って 最後にしてもらったエミル。 ゼロは膨れっ面で言う。 「御免って...。ゼロは先に検査してても良かったのに...」 そうだ。 ゼロには無理強いはしてない。 先に済ませて待ってればいいのにとエミルは思った。 「待つの嫌いだもん。」 そうですか。 「早く済ませちゃおうぜ。」 「うん。」 頷く。 「次。」 声が聞こえる。 どっかで聞いた様な... 「行ってくる。」 「おう。」 ゼロが中に入っていった。
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