描 苦 気 恋 集 ・ かきくけこ しゅう

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もうないか、 余罪追及、しつこくも、無いものはない、金も家族も… 出て行けと、 言われた言葉、我が責めの、家族の絆、もはや無しかと… 子供らの、 8つの瞳、愛らしく、父たる俺の、想いは無念… 行き先を、 誰に尋ねる、俺自身、これも甘えか、甘さのゆえん… 子を思い、 子の為ならばと、1人出て、遵守条件、不履行承知… 出てもなお、 行くアテもなく、夢もなく、あるは我が身の、重い十字架… ここにあり、 宿なし職なし、ホームレス、縄張りありて、吾れ沈むなり… 行き場なく、 勝負挑んだ、ホームレス、必死の捨て身、吾れ迎えられ… 詫びてなお、 星に語らう、悔いの念、執行猶予の、温情判決… 思うとて、 誰に気兼ねが、いるものか、ただ一途の意、我が子いとしさ… 乞食犬、 出されし家の、未練引き、子供達とも、用無し犬に… 雨降りも、 図書館通い、募集欄、今日もムダ足、また明日に賭け… 徳川の、 殿様にまた、許し乞い、今も貰うは、小銭とタバコ… 観光の、 団体多し、公園で、せびるタバコに、恥見栄もなく… 焦るなよ、 現在のオレ、猶予中、遵守違反も、正規の規律… 宿なしは、 立派な違反の、ホームレス、なお引き締めて、職を求める… 募集欄、 探し当てたよ、小躍りし、住込み希望、即刻面接… 面接に、 採用されて、行き先の、着いたところは、三重松阪に… 子等の距離、 縮まるどころか、離れる土地へ、遵守違反も、子供達にゃ勝てぬ… どしゃ降りに、雨傘代わりの、木の葉っぱ、着の身着のまま、心も濡れる… まず一歩、 職さえあれば、メシ食える、住み込み3食、大きな一歩… 今の吾れ、 仕事に充実、達成感、一つの想い、子等は元気か… 中古車で、 今を満足、子を見つめ、見るたび惨め、声かけぬ今… 車窓越し、 密かに眺む、子供達、往復のみの、静かな休日… 眺めても、 会話も出来ぬ、我が子達、車中で1人、隠れる姿… リストラで、 突然解雇、職さがし、車内生活、雨露しのぐ… なぜオレが、 事業所閉鎖で、犠牲者に、身元保証が、その理由かと… もうイヤと、 決めたハズの、ホームレス、車内生活、まだまだましと… 寂しくも、 空腹我慢の、節約に、車の燃料、対象外か…
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