描 苦 気 恋 集 ・ かきくけこ しゅう

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お祭り?の、 新人イビリ、口惜しく、ここが地獄の、1丁目となり… 水虫に、 助けを求む、我が意なり、されるもするも、逃げるが勝ちよ… 過ぎし日の、 笑顔満面、乳飲み子の、まさぐる両手、あの手はどこに… 担当の、 我れ関せずに、腹が立ち、天井知らず、群衆囚徒… 行進に、 足が上がらす、夜の痛み、なおも看守の、号令響き… 虫に負け、 同房者達、歪む顔、伝染菌は、バカ神様へ… オレもまた、 水虫悩む、同病で、酷さが違い、こっけいなりと… 雑居逃げ、 独房志願、医務治療、水虫様に、今だけ感謝… ひざ痛も、 水虫もまた、左足、歩行困難、オレ完敗に… 逞しさ、 強さと暴力、はき違え、哀れなるかな、懲役達よ… 独房へ、 転房しては、慈しみ、奴等へ餞別、水虫田虫… 田虫には、 我れ侵されず、安心し、後は水虫、治療専念… バカ神が、 足から手へと、水虫に、周囲も避ける、性格共に… 我れ知らず、 何食わぬ顔、独居房、縁が切れたよ、後は工場… 2工場、 100人以上の、懲役で、房長が神、多数存在… 土俵際、 うっちゃり投げて、我が勝利、これで安心、ひとまず寝れる…知らぬ存ぜぬ… バカオヤジ、 壁に囲まれ、なに威張る、オヤジも出れぬ、俺等対等… 叩かれて、 蹴られてもなお、ただ我慢、懲役のオレ、独房へ逃げ… 尻番は、 どこの房でも、同じ事、独房のオレ、永久尻番… 独房に、 感謝感激、余暇時間、我れをいとしみ、書きモノをする… 文字を書き、 想いを託す、我が意中、余暇のひととき、我流歌集よ… 書き止めて、 我が意閉じ込む、この俺に、そっと近づく、ひとつの虫か… 悪しき日の、 想いをヨソに、突っ走る、正に後悔、軽薄なオレ… サヨナラが、 言うに言えない、俺自身、子離れの時期、子等が決めたに… 神仏に、 御加護頼みて、つつがなく、願いは一つ、子等をよしなに… 辛いとは、 言ってはならぬぞ、決めた事、自らが道、懲役の道… 口論を、 割って入るも、飛び火して、共に懲罰、俺見物人… 懲役は、 人権もなく、人でなく、大義名文、矯正施設… 大声で、 怒鳴れば怯む、様を見て、喜び隠す、担当職員… 我が子達、 こんなオヤジで、すまないと、悪の父親、悪のオヤジ… オヤジにも、 言い分がある、俺もある、聞く耳持たず、担当オヤジ… 剣道の、 達人という、担当は、俺等と同じ、人間失格…
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