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放課後。
クラス全員分のノートを集め終わった土方は、銀八がいる資料室に向かう。
コンコンコン……
……。
コンコンコン……
「せんせ~?」
部屋の鍵は開いていた。
土方は少し遠慮がちに中に入り銀八の姿を見つける。しかし返事はない。
「寝てる、のか?」
近付くと、やはり銀八はスヤスヤと寝息を立てていた。
机の上にノートを置く。
起こさないように、なるべく静かに……。
“触れてみたい”
寝顔を見ているとそんな衝動にかられる。
ずっと思っていた気持ちが溢れそうになる。
生徒と先生じゃなければ…
「せんせ……」
出てしまった声に我に返り、少し焦る。
「なにやってんだか」
苦笑いして、その場を離れようとした時だった。
「ど~こいくの~土方く~ん」
「っ!てめっ…起きて……」
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