Valentine's Day~銀時と桂の場合~

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「わ~……ニヤニヤしてキモっ……」 そう言い放ち、プレゼントのはずの箱を結局自ら開ける銀時。 「ヅラ~、皿とフォーク!」 「今、用意している」 勝手知ったる、とはこの事か。桂は手早く言われた物をテーブルに置き、切り分けられるのを見ていた。 真っ白なクリーム、真っ赤な苺、さすがの出来栄えと言うべきか。 それはキレイに切り分けられ目の前に置かれた。 「「いただきます」」 口いっぱいに広がる甘さ、 苺の調度良い酸味、 至福の時間。 「「うまい!!」」 思わずハモる。 顔を見合わせ互いに笑いあった。 「そうだ。コレを……」 桂は小振りな紙袋から可愛らしい箱を取り出し銀時に渡した。 「俺も作ってみたのだが……」 「ふ~ん」 銀時はフォークをくわえたまま、箱を開ける。 中からは様々な大きさのハート型のチョコ。 なぜだかお互いに気恥ずかしくなり黙々とケーキを食べていた。
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