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そんな、今でも鮮明に思い出せる記憶が。 目の前のメールの文字を霞ませる。 取り敢えず、会う方向で返事を打った。 …返事早っ。 『昼前に迎えに行くね。』 判った、おやすみとメールを返して携帯を閉じた。 目を閉じる度に、何もかも忘れてればいいと思う。 親のことも。 仕事のことも。 中絶のことも。 それで幸せになれる訳じゃないって知ってるけど―――。 .
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