人斬り-第2話-

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松永 「あ…貴方は?」 話し掛けてきた男は短髪で無精髭を生やしていた。 その男は腕を組みながら松永の稽古を見つめている。 「おいか? おいは田中新兵衛っちゅうもんばい… 武市先生から話しは聞いとりもんそ?」 松永 「貴方が田中新兵衛さんですか… よ…宜しく…」 田中 「まぁ…水くさい挨拶は、よか… これから共に仕事ば、こなして行く仲間でごわすからな!!!」 松永 「あ…はい……」 田中 「じゃっど… そげん事で根ば上げる様では…困るばい… おいも稽古を手伝いもんそ!!!」 松永 「あ…ありがとう…」 二人は日も暮れるまで稽古に励んだ。 松永 「…ハァ…ハァ…ハァ…」 松永は庭に大の字になって寝そべっていた。 田中 「…良く耐えたな… 大したもんじゃなかか!!!ははは!!!」 松永 「で…でしょ? ははは… (もう…動けない… 汗)」 松永と田中は庭の縁側にて話しをした。 松永 「…田中さんは… 人を斬り殺した事はあるの?」 田中 「おいか? おいは…ある… おいどん達の同志ば次々に捕縛して行った憎き幕府の犬… 島田左近とゆう奴を、おいは…暗殺した…」 松永 「そうなんですか…」 田中 「おいは後悔はしとりもはん… この日の本を異国から守る為に、おいは手を汚しもした…島田左近は幕府の犬… その幕府は今や… 異国の犬と、なり下がり… おいどん達が動かんば…イカン… 以蔵さぁも日の本の為に仕事をしなければいかん… それは分かっとるでごわすか?」           
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