人斬り-第2話-

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松永と田中は、その料亭の近くで、本間が出てくるのを待ち伏せする。 田中 「……そろそろ… 出てくるばい…」 松永 「…お…おう…」 松永は、やや緊張気味だった。 田中 「…何じゃ? ……恐いとか?」 田中は心配そうに松永に言う。 松永 「そ…そんなワケない… 恐くなんか……」 田中 「ならば、よかけど… 稽古した事ば思い出せ…相手は剣術も達者らしいからのう… 気ば抜くなよ…」 松永 「分かってます…」 そうこうしてると、料亭の中から酔っ払った本間が千鳥足で現れる。 田中 「出てきたばい…」 二人は本間に悟られぬ様に後を付ける。 本間 「…ヒック… 今宵は良い酒だったの~」 本間が歩く数メートル手前に二人の隠れる影… 段々と人通りも少なくなって来た。 田中 「…行くばい…」 松永 「…え…あ… ……はい……」 二人は刀を抜き、本間の後ろへ勢い良く近寄る。 その音に本間も気付いた。 本間 「だ…誰だ!!!」 田中 「…天誅じゃ… 覚悟しろ……」 松永も田中の横で、ぎこちない構えで殺気に満ちる。 本間 「……て…天誅!? わ…私は攘夷派ぞ!!!!」           
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