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凄い形相で睨む秋良を 冷めたく見つめ 知也は静かに言った。
「殴りたいなら殴ればいい。
そんなに俺の言ったことに
腹が立ちました?
でも
本当のことでしょう?
あんたが
サッカー部を見学に来いって言ったから
どんな凄い練習が見れるかって 期待してたのに…。
練習どころか
チームは滅茶苦茶だし
信用も無いし
みんな死んだような目をして
憎しみ合って…。
今まで応援してきたのが
馬鹿馬鹿しくなりましたよ。」
秋良は 知也から手を離し 俯いた。
部員達も黙って下を向く。
「下手は下手なりに
頑張ってれば まだ救いようもある。
けど
そんな努力もしないで
勝手なことばかり言っている。
そんなことなら
やめればいい。
サッカーなんか
やめちまえっ!」
知也の怒鳴り声に みんなは驚いていた。
一番 驚いていたのは 秋良だった。
こんな知也は 今まで見たことはない。
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