第一章 初恋の人

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<第一章No.3> 午後4時。 全ての教科の授業が終わった。 教室で帰る準備をしていた知也の元に サッカー部のユニホームを着た秋良が サッカーボールを片手に やって来た。 「鷹島。 今日 今から 何か予定はあるのか?」 秋良に そう聞かれ 知也は しばらく考えていたが 薄く笑みを浮かべた。 「いいえ 別に。」 それを聞き 秋良は軽く息をつく。 「もし都合悪くなかったら サッカーの練習 見学しないか?」 秋良の言葉に 知也は にっこりと笑う。 「いいですよ。 …でも つまらなかったら 途中で帰りますよ。」 カバンを持ち 知也は立ち上がった。 秋良は 少しキツく 知也を見つめる。 「行きましょうか? キャプテン。」
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