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そこまで言うと 涼介は力強く地面を蹴った。
秋良は瞳を大きく震わせ 涼介を見つめた。
「あんた…
いつも そんな思いで
サッカーやってたのか…?」
震える声で呟く秋良に 涼介は強く息をつく。
「俺だけじゃねぇ。
みんなだって
そう思ってんじゃねぇの?」
それを聞き 秋良は部員達を見渡す。
「そう…なのか?
みんな…?」
部員達は みんな黙ったまま 秋良を見つめている。
その視線は とても冷めていた。
秋良は 大きな衝撃を受けた。
みんなの為 チームの為と思い 少し厳しくやってきた。
一度も優勝したことの無い 希望ヶ丘学院のサッカー部員の喜ぶ顔が見たい。
…そう思って 頑張ってきたはずが 実はチームを乱していた。
そのことを知って 秋良は かなりのショックを受けた。
秋良と部員の間に 重い空気が流れる。
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