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しばらく待ったのだが由紀は帰ってこない
「遅いね」
「そうだな。……ちょっと様子見に行ってみるか」
俺の提案に美波もうん、と頷いてくれたので由紀を捜すべくいくつかあるたこ焼きの屋台を回ることにした
「ここにはいないか……」
一つ目の屋台に着いたが由紀はいなかった。二つ目の屋台に向かうのだが何だか胸騒ぎがして俺の足は自然と早くなっていった
二つ目の屋台に着いたがここにもいなかった。美波が屋台のおじさんに何か訊いている
「―――。」
「―――!!」
話が終わったのか美波は駆け足で戻ってきた
「祐ちゃん!由紀ここでたこ焼き買って行ったんだって!」
「本当か!?」
「うん、屋台のおじさんが覚えてたの」
「じゃあこの辺りを手分けして捜そう!そんなに遠くには行ってないだろうし」
そうして俺たちは分かれて由紀を探してまた探し始めた
「由紀ー。由紀ーどこだー!」
見つからない……。本当にどこ行っちゃったんだよ
「ん?あれは!?」
俺の視界に入ったのは由紀のに似た浴衣が神社の裏に入って行くのだった
「今の……」
俺の足は呟くよりも早く走り始めていた
走り始めるが人が多くてなかなか進めない上、人に何回もぶつかってこけかける
由紀……
由紀
由紀っ!!
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