アルバート・フィッシュ

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「彼女は私の家につくと喜んで花を摘み始めました。 返り血を浴びないよう、 私は全裸になって彼女を呼びました。 最初はニコニコしていたグレースは、 私の裸を見たとたん 気が狂ったように泣き始めたので、 仕方なく絞め殺しました。 それから私は彼女を細かく解体し、 しばらくの間彼女を食べて暮らしました。 お宅のお嬢さんの肉は柔らかく甘く、 オーブンでとろとろと焼き上げると 最高の味がすることをご存じでしょうか? お嬢さんは9日間かかって 私のお腹の中に消えたのです。」 そしてまるで両親を励ますかの如く、 こう書き添えられていた。 「どうぞご両親においては失望なさることの無いように。 私は彼女を犯しませんでした。 彼女は純潔のまま、 神の元へ召されたのです――」 母親は悲鳴を上げ、卒倒した。 投函場所や筆跡から出所はすぐに判明し、 3週間後、刑事はアルバート・フィッシュの家の扉をノックした。 老人は小さなテーブルで紅茶を飲んでいた まるで"無害"が服を着ているかの様な…。 刑事が任意同行を求めると、 ちいさな老人は僅かに身じろぎした―― ように見えた。 その時身を翻していなかったら、 剃刀の刃は確実に 彼の頸動脈を切り裂いていただろう。 刑事が慌てて老人をひねり上げると、 老人は微笑んで 「わかった。君の勝ちだよ、行こうか」 と素直に従った。 フィッシュの自供により、 グレースの遺体はコテージにて 発見された。 既に腐敗は終わり、白骨化していた。
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