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ボカッ
「!?」
うっとりと海を眺めていると、鈍い音と、後頭部に鈍痛が走る。
何事かと思って振り返ると、僕と同じ様に、船に物資を運び込む作業をしていた先輩のチェイス。
無精髭を生やして、筋骨隆々のでかい身体は、まさに船乗りのイメージにぴったりだ。
そんな彼はニヤニヤしながら僕に話しかけてくる。
「なにサボってんだ!
そんなに嫁が恋しいかぁ!?」
がははは、と豪快な笑い声。
そんな彼の言葉にさっと顔が赤くなる。
「なっ…違っ!
う、海!海がすごいなぁって思って!」
「海ぃ?まだ真っ黒じゃねぇか」
そう言って、チェイスも海に目をやる。
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