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「チェッ!」
タカシは舌打ちして、メンソールのタバコをもみ消し、立ち上がると、ポケットのドルクリップから千円札を2枚抜き出した。
「ごちそうさま!」
マキが声をかけるとニヤッと笑う。
「波、見てくっから!」
日に焼けた顔に白い歯・・・
大きな波でワイプアウトした時、サーフボードとぶつかって折った鼻だって元に戻って鼻筋が通り男前だ。
お金があるときは気前もイイし、気もイイやつだと思う。
「タカシと上手く行ってるの?」
向かい側の席にすわっているマキが話しかけてくる。
マキは私の大学の同級生だ。
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