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ほら、これがいい例だ。
鏡の前には、どこからどうみても女子高生にしか見えない僕の姿。
紺色ブレザーとチェック柄の短いフレアースカート。
胸元には白いシャツに映えるほど色彩のいい赤色のリボン。
黒髪の長いウィッグ。
彼に上目遣いで強請られれば、こんな格好も平気でできちゃうんだ。
学校終わりに誘われるまま、久しぶりに訪れた彼のマンションで
これ、着て?と甘い声で強請られて、ユチョンに押し付けられた制服。
手にとったスカートに。
初めは入るかな?って普通に思った。
けれど、着てみれば意外や意外。
違和感がないことに、自分でも正直びっくりした。
僕の隣でずっと着替えを見ていたユチョンも満足そうに微笑んでいる。
丈の短いスカートからは僕の白すぎる細い脚が覗く。
細すぎる腰も、女の子サイズのスカートを履いているのに何の違和感なんて感じさせなかった。
「やっぱ、可愛い」
眼もとを緩ませて視姦する彼。
その言葉が聞きたかったんだ。
勿論僕だって満足する。
「ジェジュンおいで」
手を差し出されて素直にユチョンに身を預けると腰も震えるような低音ヴォイスで
「でかけよう?」
と、ユチョンが言った。
この姿で?
微かに戸惑ったが、勿論逆らうつもりなど無かった。
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