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「こぉんの野郎~・・・・オラオラオラオラぁ~!!!」
空太郎は顔を真っ赤にして少年に拳のラッシュを繰り出して行く。
しかし、その攻撃も尽く少年の後退するステップによって空を切ってしまう。
「よっと」
ちょっとした掛け声を少年は発し、それと同時に土を蹴り上げる。
その土は空太郎の顔面に掛かり一時的拳のラッシュが止む。
「テメッ、卑怯だぞ」
「この人数を一人に対して宛がおうと思うお前に言われたくねぇよ」
「だからそれはこいつ等が勝手にっ……!!」
土の泥が目に入った空太郎との会話が続くと思ったがいきなり空太郎の怒声が止んだ。
不敵な笑いを見せてくる空太郎は少年が居ると思われる方向に手をやった。
「フフ……お前ら、やっちまえ!!」
「「おおぉ!!!」」
空太郎の言葉と同時に先ほどの競り合いより殺気を企てていた周りの者たちが一斉に少年へと向かって行いく。
「やっちまえと来たか……始めっからそうして来ればいいものを…」
のん気に苦笑していると手下の一人が鉄パイプを横から大きく振りかざしてくる。
「喰らえ!」
「いや、痛いし…」
振り下ろされた鉄パイプは少年の左手一つで受け止められていた。
「ゲッ…!!」
「コレ、借りるよ」
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