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普段厳格な父が頭を抱え神に祈っていたことをよく覚えている
後天性ニュード耐性保持
いわゆるボーダーに私はなった
今もそうだが当時は特にボーダーが少なく、断れば父の立場が危うくなることは明白だった
父と母は悲観していたが私は逆に喜々としていた。常に戦場で戦いたいと思っていたし、さらに憧れだったブラストランナーに乗れることにただ喜んでいた
そして出発の日、母は泣いていたし父も普段は絶対に見せないような複雑な顔をしていた
そして初めてスカービ基地に降り立った
「ようこそスカービ基地へ、我々は君たちを歓迎する。私は君たちの指導員になるアレックス少尉だ。君たちも自己紹介をしてくれ」
ざっと20名ほどだろうか?
次々に自己紹介をしていく
「神の化身です、ここに来る前は育成施設にいました」
「先天的ニュード耐性保持者組か」
「はい」
先天的ニュード耐性保持者は早い段階から施設へと入れられボーダーとして育てられる
「アノアスです!こないだニュード耐性に目覚めました!これはついに俺の内なる力が目覚めた・・・」
「もういい次」
アノアスは全力で厨二病だった
「紅蓮です、よろしくお願いします」
「そうか君が中将殿の・・・」
「それは関係ありません、私は私の意志でここに来ました。私はただのボーダー見習い、それだけです」
「うわーあれどうなん」
「まぁ上官にあの態度はどうかと思うな」
アノアスと神の化身といっただろうか?
なにか文句があるようなので近寄っていく
「なにか?」
「いや別に」
「しかしあんたの親も薄情だよな、自分の娘を普通一番危険なとこに送りこむかね?」
いったアノアスには悪気はなかったのだろう
しかし私はその言葉を許すことができなかった
パシーンと思いっきりアノアスの頬をはたいた
「ってぇな!!何すんだよ!!」
「父上を馬鹿にするな!!」
「事実いったまでだろうが!!」
「貴様に何がわかる!!」
「おい!コラ止めろ!!」
アレックス少尉が仲裁にはいる
「これから仲間としてやっていくのにいきなり仲間割れしてどうする!」
その時、警報が鳴り響いた
「クソッタレが、最悪なタイミングで来やがる・・・おいボサッとするな!戦闘準備だ!!」
私達は着任そうそう戦闘をすることになってしまった
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