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そんなアマオは、高校を卒業すると、地元の機械関係の会社に入社した。
その年の新入社員は8人だった。
そのうち女性が二人。
その中の一人、同じ高卒の、相内サラミは、なんとも綺麗な女性だった。
なので、会社の社員達に、しょっちゅう声をかけられていた。
自分には高値の花。
そう思っていたアマオにサラミはよく話しかけてきた。
こういう感覚は初めてだった。
彼女は、会社の先輩達に、飲み会に誘われた時とかも、よくアマオに声をかけてくれた。
だがアマオは
(こんな綺麗な人が自分に気があるわけは絶対にない。誰とでも気兼ねなく、接する人なのだろう。彼女にとって、自分は、周りの中の一部でしかない。どうでも良い存在なのだろうな)
そう思っていた。
所が、サラミと会話してる中で、食事にでも行こうと言うことになった。
どちらかと言うとサラミのほうからのアプローチだった。
なぜか、彼女は積極的だった。
それから、何度かデートを重ねた。
だいたい、アマオは、ついて行くだけ。
アマオの性格から、そうなるのは、いたしかたなかったが、サラミは、気にしてない風だった。
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