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シェーンは、セカンドセットで男が『降り』を宣告したことに、あまり理解ができなかった。
それもそのはず、ファーストセットで男は勝ち数1を手にしているのである。
そのアドバンテージを『降り』によって、0にしてしまった。
敵を撹乱させるために宣告したのかもしれないが、それでもリスクが大きすぎるからだ。
となると、やはり男には何か別に意図することがあるに違いない。
もしそうなら、このサードセットも何かを仕掛けてくる。
こうした考えから、シェーンは「2」を手に取った。
「2」であれば、仮に男がまた『降り』を宣告したとしても、自分の手札には強いカードが残る。
もし相手が降りなくても、自分から降りてカードを流せばいい。
そういう理由からだ。
シェーンがカードを出すと、男もカードを出した。
すると男は言った、
「今回も、『降り』だ。」
そう、シェーンの予想は的中したのだ。
しかも、勝ち数が2になり、勝利にリーチがかかった。
しかし、シェーンはそれを全く顔には出さず、勝負は黙々とフォースセットを迎える…
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