――第三章――

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二人が席に着くと、シェーンはルールを話しだした。 「今から行うゲームは、ファイブカード。 まず、A~5の5枚のカードを各プレイヤーに配るの。 今の場合、私と、あなたにね。 そして、5枚の中からお互いに好きなカードを裏向きに1枚、テーブルに出し合う。 そして、出したカードを表にし、強いものを出したほうが勝ち。 一度出したカードは、もう使えない。 だから、次のゲームは4枚の中から一枚を選んで勝負をする。 これを、自分のカードが0枚になるまで、つまり、5回勝負するってわけ。 この一回一回の勝負のことを、私たちは『セット』と呼んでいるわ。 最終的に、勝利したセット数が多いほうが勝ち。 どう? 簡単でしょ?」 「肝心の、カードの強さってのはどうなってる」 「カードは、数字の大きいものが勝ち。 Aは1と考えてね。 ただし、Aは5にだけは勝つことができる。」 「分かった。 じゃあ、早速ゲームを始めよう。」 「ちょっと待って。 これだと普通のファイブカード。 ここのファイブカードには、1つ大事なルールがあるの。
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