――第三章――

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それは、カードを出した時に『降り』を宣告できるってこと。 『降り』を宣告すると、そのセットは、宣告したプレイヤーの負けになる。 ただし、出されたカードは裏向きのまま流れ、プレイヤーはカードの強さを見ることができなくなる。 以上が全てのルールよ。」 「なるほどな。 では、ゲームを…」 「まだよ。 まだ掛け金が決まっていないわ。 いくら賭けるの? 言っとくけど、億単位じゃないと受け付けないから。」 「悪いが、俺にそんな金はない。 賭けるものは、俺の『命』だ。 だが、あんたが負ければ3億払ってもらう。 これでどうだ?」 「面白い… いいわよ。 だけど、あなたの条件を飲む代わりに、一つルールを追加してもいい?」 この国の3億は、日本円にすると100億円ほどである。 さすがのシェーンにとっても、3億は痛手だ。 しかし、彼女は勝負を受けた。 彼女の負けず嫌いな性格もあるが、彼女には勝算があった…
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