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インプレッサに乗り込み近くのホームセンターに向かった。
昭文に言わせるとおれの運転は荒いらしい。
そんな事はないと反論しながらも少しリアを流す。
ホームセンターには程よい品揃えの花火があった。ネズミ花火、ロケット花火、手持ち花火、打ち上げ花火、噴出花火、ナイアガラ、どれも楽しそうだ。
昭文と花火選びに熱中していると…
「あ」
かなちゃん。と、もう一人いる。誰だろう?
「おぅかなも花火買いに来たんか!!」
「うん、どうせ買ってないと思ってたから。」
2人の会話の先に見覚えのある人影に健太は気付いた。
「あれ?もしかして千夏?」
「久しぶり。元気だった?」
「そりゃ元気だけどなんでここいんの?」
そうなのだ。千夏は東京の大学に進学したはず。
少し考えて納得した。
「もしかして夏休みって言うバカンス?」
「正解!!だけどバカンスって意味わかんないんだけど…」
久しぶりの再会。千夏とは高校以来会っていなかった。
それもそうだ。彼氏でもなければ同じ高校でもない。
しかし、小学生のころ転校してきた千夏におれは惹かれた。小学生なりの告白もした。そして小学生なりに付き合った。
結局、中学に上がる前に自然消滅したのだが…
そんな事がふと頭をよぎる。
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