憧れは不幸を隠す

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今日から夢の大学生!! 私、飛鳥紫乃(あすか しの)は新しいスーツに身を包み鏡の前でクルッとまわる。 (なんか…制服でも私服でもない服って…かっこいい!!) ルンルンしていると、部屋の外から父の声が聞こえた。 「紫乃ー!朝飯できたぞー!」 私の父は、なかなかのイケメンで40歳になるというのに30代前半に見えるし、友達曰く 「ハードボイルドかつ大人の男の色気がある!!」らしい。 だが、実際はかなり娘LOVEで、母が病気で亡くなってからも、男手一つで紫乃を育ててきた。 紫乃が朝食をとろうと、リビングに姿を表すと、父の奏詩(そうし)が皿を落とした。 「キャー!?何やってんのお父さん!!」 慌てて割れた皿を拾おうとした紫乃だったが… ‐
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