憧れは不幸を隠す

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「いつの間にこんなに大きくなったんだ!?まだまだ中学生でも通用する可愛い紫乃ー!」 といって、抱きしめられたため、とりあえず怒ってみる。 「ちょっとお父ーさん!!もう大学生になるんだから抱きしめないでよ!周りから見たら変態なんだから。」 普通の40歳の父親が大学生になる娘に抱きつくというシーンはなかなか無い。というか絶対無い。 ただ、奏詩みたいにイケメンで、男女問わず羨むこの体つきに抱きしめられれば…満更でもない。 紫乃が年頃の女性には珍しい父親っ子であることと、奏詩のつけている香水が紫乃の好きな匂いなので、成し得ることだった。 はたから見たら、危ない親子である。 奏詩から開放された紫乃は、急いで朝食をとり、大学の入学式に向かって走り始めた。 ‐
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