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おかみさんが弁当を作ってくれたようで、彼女が持っていた荷物はそれだった。
見晴らしの良いこの場所で昼ご飯となった。
僕は、まだ自分のことを全て話す勇気がなく、
旅に出ようと思ったところから、ここにたどり着いた経緯までを話した。
彼女は僕の目を見て話を聞いていた。
そして、彼女は旅行どころか、電車にすら乗ったことがないと話してくれた。
畑の手入れもあるし、
僕のように予約もせず訪れる客もいるので、家を空けたことがないというのだ。
それと、霞草を届けに行くためにバスを利用するので、
ほとんどのバスの運転手が宿の存在を知っていて、
僕のように行き当たりばったりで宿を探す客に、宿を薦めていることも知った。
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