想い

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次の日も霞と出掛ける。 また別の森に入る。 そこはまだ雪が残っていた。 森の切れ間があり、雪溶け水がせせらぎを作っていた。 夏には沢になり魚も取れるということだ。 僕達が立っている雪の下も川になるのだという。 「さすがに夏まではいられないな。」 僕は残念な気持ちをそのまま隠して、事実だけを言葉にしていた。 しばらく沈黙が続く。 僕が霞を好きだという想いに間違いはなかった。 霞がどう思っているかなど、知る由もないし、いずれはここを離れる身だ。 片思いでいい。 自分のことを好きになって欲しいと思うのは、欲張りだ。 ただ、夏までは、いられない。事実を口にしてしまった。 「そうよね。」 彼女が長い沈黙を破り答える。 彼女の言葉にも残念さが込められていることに気づいたが、今の僕には、上手く答えられなかった。
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