想い

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ぽつりぽつりと景色や花の名前やら、他愛もない話を見つけて話しながら森の中を歩いた。 その後、おばさんのお弁当を食べ他の場所へと移ったりしたが、僕は自分の話も出来ず、彼女の日常を尋ねたいのに聞けずにいた。 彼女としっかり視線が合うときっと抑えきれないだろう衝動。 それが怖くて、盗み見るように彼女を見た。 話の内容よりも彼女の表情を焼き付けていた。 日が傾いてきたので帰路につく。 歩いている間ずっと手を繋いでいた。 でも、宿の近くにくると、どちらからともなく、自然と手を離してしまった。
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