二人の始まり

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「―あ、君、大丈夫?」 彼はそう言って転びそうになった私の背中を支え、顔を覗き込むようにして尋ねる。 「あ、ありがとうございます。」 もうその時から私は彼を好きになっていたのかもしれない。 高い背に真っ黒な瞳と髪に、心地いいくらいの低い声。 その出会いはルカにとって、一目惚れのようなものだった。
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