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あれから早1ヶ月、同じ学校にいるはずなのに彼とは一度も会わない。
(名前くらい聞いておけばよかった…)
―ドンっ!!
「いったー……ご、ごめんなさい…!…って、あなた、この前の…!」
「や、また会ったね。それにしても君はよくぶつかったり転んだりするなぁ…」
乾いた笑い声をあげながら、また彼が私を支え、助けてくれる。
「あの…お名前は?」
「なに?俺のこと知りたいの?」
彼はニヤッとしながら言う。
「いえ、そんなんじゃなくて…に、二回も助けてもらったんですからお礼しなきゃ!」
「お礼?そんなのいいよ、気にしなくて。」
「いや、そういうわけには…」
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