最初の衝撃

2/4
前へ
/79ページ
次へ
小学4年の頃から、 夜になると お腹が痛くなった。 シクシクと痛む。 それが、ものすごく痛いときと、 眠れるくらいの軽いとき 極端だった。 痛くないときもあった。 なぜか、母親が出かけているときに限り、 痛くなった。 父は、嘘つくな と私を怒鳴った。 小学5年の5月 朝 起きたら、お腹が痛すぎて、まっすぐに立てない。 腰をまげていないと お腹がつったようになった。 母が、おかしい と気づき、 同級生のお父さんの病院に 連れていかれた。 若い 外科の先生の見立てだと、 白血球は、若干、ふえてますが、 ま、たいしたことないから、 薬でちらして、様子、みましょう と、いった。 が、母は、「盲腸ですか?盲腸なんですね?」 と聞いたら、ソッコーで、 「じゃ、切ってください」 と言った。私は、耳を疑った。 (先生は、たいしたことないっていったのに、なんで切るのさ) 一気に震えがきた。 手術?手術するの? 母は、切ってくれ!の一点張り。 たまり兼ねた先生、 わかりました、院長に、手術室の空きがあるか、きいてみますので、 またお呼びします と、診察室から、ぺっ とはき出された。
/79ページ

最初のコメントを投稿しよう!

173人が本棚に入れています
本棚に追加