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「アリア、起きてよ!終わったよ。」
同じクラスの友子に背中を揺すられ私は目を覚ました…
「ふわぁ~よく寝た…」
両腕を突き上げて欠伸をする私を、ホームルームを終わらせた担任の先生がキッとにらんで教室を出ていく。
「あんたね~堂々と寝すぎ…担任だけじゃなく、いろんな先生方に目をつけられてるんだから、気をつけなよ。」
友子が呆れた様子で私を注意する。
「そんなこと言ってもさ…昨日も寝たの遅かったしさ…ふわぁ~」
と言って、また欠伸をする私。
「ここんところ毎日遊んでるからね…昨日のカラオケ楽しかったね~♪今日もやる?」
友子の言葉に親指を立てウインクする。
「もち!」
「そう来なくちゃ!じゃあ7時に若葉駅の前に!」
「OK!」
私達はハイタッチを交わすと、教室を出ていく。
途中、生徒指導の中谷先生(40才男性独身)に捕まる。
「おーっ、音羽。明日から夏休みだからって、だらけるなよ!俺は夏休みも毎日街に出て、お前がいないかチェックするからな!次なんかあったら退学だぞ。気をつけろよ。それと、夏休み明けても、まだその髪だったらテメーボウズにしてやるからな。」
と、フフフと笑うと廊下を歩いていく中谷…
私は自分の赤色の髪をクルクルと指に巻く。
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