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「ほわぁ~……何これ凄い……!」
チラシを握りしめて、私は上を見上げていた。
大きくてオシャレな看板、丸くてこれまた大きなドーム型の屋根……淡いピンクを基調としたそのお店は私の胸を高鳴らせる。
「はぁ……ふぅっ……緊張してきちゃったや……」
くしゃくしゃにしてしまったチラシを広げて見ながら、私は心を落ち着かせる。
粟誉 栗子(あわほめ くりこ)、16歳。それが私。因みに好きな物はウサギとピーマンで、苦手な物は栗だったりする。まあ、今はそんなことどうでもいい。
「頑張れ栗子! ファイトだ栗子!」
自分自身に気合いを入れ、私は勢い良く大きくて綺麗な扉を開けた。
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