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おれは自分が嫌いだ。
白と黒しか持たないカラダは色を奪い続けるから。
おれは自分が嫌いだ。
あいつに逆らえないように出来ているから。
おれは自分が嫌いだ。
キミに嘘しか伝えることが出来ないから。
でもおれは……
キミと同じ姿でいる自分が好きだ。
おれが消えてしまっても、どうか悲しまないで。
あいつがまた、おれと同じ奴を生み出すから。
それをキミが“ルダ”と呼ぶのかと思うと悲しいけれど。
でも、キミを独りきりにさせるよりはいいよね。
赤く染まった視界にキミが映る。
透明な雫……青い空……緑の木々……
ああ、世界は色を取り戻したんだね。
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