創詩の魔術教室

6/22
5336人が本棚に入れています
本棚に追加
/104ページ
そのまま一時間以上流し読みしていたが、だいたい知りたかったことは、あくまで予測の範囲ではあるが、分かった。 まず、魔術の術名が総じて英語に似通っていること。これは、あっさり分かった。古代語とされるのが英語なのだ。 古代の古文書とされるものと、それに関する文章とかが載っていたんだが、まるっきり英語。これにはケイトとともに「やっぱりか」と顔を見合わせた。 初代創造主『救世主(メアシェア)』。恐らくもともとはメシアと名乗っていただろう者は、魔術の基礎を作り上げ、現在の世界の国々を創造したという。 もちろんさすがの創造主だろうが、そんな芸等は出来ない……はず。いや、出来ないよな? まぁ、最初の疑問は……ってか、だいたいの疑問はなくなった。後は……。 「なぜ、ヒトと魔族はいがみ合うようになったか。そして、ヒュマとアニマの間に、どんな確執があるのか、だな」 「……あっ、これか?『テスタ大戦役』」 「年表が載ってるぜ?……なんか世界史の資料集思い出すな」 『テスタ大戦役』 創世歴でも最も最初の世界大戦。 初代王のリュグスラル=テスタは、建国・即位から約十年後、世界中に対して宣戦布告をした。 目的は世界の統一にあったようだが、なぜそのように考えたかは不明である。 一説には、建国にも一役かった彼の側近による提言とされているが、俗説とされる。
/104ページ

最初のコメントを投稿しよう!