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そのまま一時間以上流し読みしていたが、だいたい知りたかったことは、あくまで予測の範囲ではあるが、分かった。
まず、魔術の術名が総じて英語に似通っていること。これは、あっさり分かった。古代語とされるのが英語なのだ。
古代の古文書とされるものと、それに関する文章とかが載っていたんだが、まるっきり英語。これにはケイトとともに「やっぱりか」と顔を見合わせた。
初代創造主『救世主(メアシェア)』。恐らくもともとはメシアと名乗っていただろう者は、魔術の基礎を作り上げ、現在の世界の国々を創造したという。
もちろんさすがの創造主だろうが、そんな芸等は出来ない……はず。いや、出来ないよな?
まぁ、最初の疑問は……ってか、だいたいの疑問はなくなった。後は……。
「なぜ、ヒトと魔族はいがみ合うようになったか。そして、ヒュマとアニマの間に、どんな確執があるのか、だな」
「……あっ、これか?『テスタ大戦役』」
「年表が載ってるぜ?……なんか世界史の資料集思い出すな」
『テスタ大戦役』
創世歴でも最も最初の世界大戦。
初代王のリュグスラル=テスタは、建国・即位から約十年後、世界中に対して宣戦布告をした。
目的は世界の統一にあったようだが、なぜそのように考えたかは不明である。
一説には、建国にも一役かった彼の側近による提言とされているが、俗説とされる。
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