光まで

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ダメだこりゃ…。 ミーティングの翌日の放課後。 授業が終わって、すぐに軽音部部室に来ていた俺は、珍しく早く来た光井の姿を見て、呆れた。 「光井、聞かせてくれ。まず、なんでパジャマなんだ?そして、どうしてそこまで酔ってるんだ?」 そう、光井は学校であるにも関わらず、青いパジャマを着て、枕を抱いている。 完全なる寝起きだ。 おまけに見事なまでに酔っている。 よく教師に見つからなかったものだ。 「ジャズ研で呑んでたらさ、眠くなってきて…」 「いつから寝てた?」 「9時くらい」 「ほとんど1日じゃねぇか…。家か学校は!」 「あのさ…」 「何だよ?」 「布団畳んできていい?」 「…持ち込んだのか?」 「うん。羽毛布団、高かった」 俺は手近にあったスコアの角を、光井の頭目掛けて降り下ろした。 光井はのたうちまわっている。 へこんだスコアの角を気にしていると、他のメンバーが揃って入ってきた。 「どうした光井?」 春人が光井を除きこみ、サンタは光井の頭をつついてやっている。 耕輔はいたってクールで、俺に視線を合わせる。 「晃、歌詞書いた?」 「なんとかな」 「やっぱり早いね~」 春人が手を出す。 俺は、鞄から歌詞を出して渡す。 「ロバートはまだ?」 聞きながら、耕輔はソフトケースからギターを取り出している。 ギブソン、レスポールスタンダード。 レッドサンバーストの綺麗な虎目が、太陽の光を反射している。 「なんか、工具とか取りに行くとか言ってたな」 「ちょこっと音出しとくかい?」 光井がドラムキットのチューニングをしながら聞いてくる。 「いいね、久しぶりだし。」 ストラップを肩にかける耕輔。 それに続く、俺とサンタ。 アンプの電源をいれて、光井がカウントを入れるのを待つ。
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