●第一話

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光が丘高校 1年2組 「――なので、みなさん気をつけて下校してください」 「きりーつ、れー」 そのやる気のない号令と同時に少年は教室を出た。 1年生だから4階に教室があるのでダッシュで階段を駆け降りる。 少年の名前は『高崎恵斗』 少し茶色っぽい髪の毛と寝癖か自然にできたのかわからないアホ毛が特徴である。 「ったくよー、体育館遠いんだよ」 そう言って廊下を曲がったら人とぶつかった。 「あいたっ」 黒髪が綺麗で少し小柄な少女だった。 恵斗は慌てて 「ごめん、怪我ない?」 と、尻餅ついた少女に手を差し延べた。 少女は 「うん、大丈夫」 と、笑顔で立ち上がった。
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