始まり

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「黒田 歩 クロタアユム17歳…。よろしく」 短く挨拶をした後に怠そうに欠伸をした。 転校に慣れているのかな…? クラス中が注目するなか、彼はどこか間の抜けたような表情をしていた。 一部女子がキャーキャーうるさい…。 新しいものに興味津々。 まあ…私も女子ですが…。 「席は…神崎の隣でいいか?」 落合先生が黒田に言うと― 「どこでも…」 本当にどこでもよさそうに応える。 「じゃあ、神崎…こいつを案内してやってくれ」 突然の指名…。 まったく…なんで私なの?なんで私の隣? とは思いながらも… 「転入生!こっち!」 立つのが面倒で座ったまま呼んだ。
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