始まり

6/30
前へ
/95ページ
次へ
「いや~見てないね」 …こいつ…! あっさり答をひっくり返されてしまった。 「じゃあなんで知ってるんですか!」 クア~…。 …人が真剣に訊いてるのに…その反応はなんだ! 「別に~いいじゃん」 「よっ…よくないし!困る!」 私が大慌てでそう言うと、歩がいきなり顔を近づけてきた。 …き…きす?! ちょ…ちょっとまってぇ! 心の中で叫び、思わず目を瞑ってしまった。 だが暫くしても何も起こらない…。 恐る恐る目を開くと― 「何やってんだ?」 、歩の顔がすぐそばにあった。 「ち…近い!」 私が顔を引きながら赤らめて言うと、ニヤっと黒田が笑いながら― 「チューされるかと思った?」 ………!
/95ページ

最初のコメントを投稿しよう!

7人が本棚に入れています
本棚に追加