Chapter 3

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普通の人間、特に外界の人間は能力を持つことは殆どない。 異能やオカルト、神話や夢などのファンタズマゴリアを信じなくなった外界の人間達は、異能を持ち合わせることはなく、 それ故に紫が能力を持っていたことは普通ではなかった。 それどころか紫は、外界から直接入りこんだのではなく、自らの能力であるスキマから幻想郷に入りこんで来た。 紫は気絶した状態でスキマから出てきた、うっすらと涙を浮かべた表情だったのをよく覚えてる。 そのまま放置していこうとも考えたが、決めかねているうちに紫が目を覚ましてしまった。 今思えば早く逃げているべきだったのかもねえ。 紫は何故ここにいるのか分からないどころか、過去や自らの名前すら分からなくなっていた。
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