Chapter 1

2/4
7人が本棚に入れています
本棚に追加
/22ページ
「……?紫様、どうなされたのですか?」 そう答えるのは寝起きの紫の元にやって来た紫の式、八雲 藍だった。 主がうなされているのに気付き家事を中断して来たのだ。 「ねえ、藍……私は何かとても大事なことを忘れている気がするの ……忘れてはいけなかったこと…だと思う、多分…幻想郷(ここ)に来る前の ことに関係してると思うの」 「大事なこと……忘れてはいけなかったこと……ですか」 藍は返事をしながらも、内心では驚いていた。 主はいつもどこかのらりくらりの調子で、こんな風に 真剣な口調で物思いにふけっている姿など藍は見たことがなかったのだ。
/22ページ

最初のコメントを投稿しよう!